2013年10月8日火曜日

CEATEC JAPAN 2013 minority report

最先端IT・エレクトロニクス総合展 CEATEC に行った

数々の素晴らしい技術に感銘を受けたとともに、無限の可能性を感じ

ビジネスの本質を垣間見たような気がした記録


10/2(水) 雨
スマート社会のインフラとなる通信技術


IT・エレクトロニクス産業は自動車業界と並ぶ
日本の基幹産業である。

小型化から、高信頼性、複合化、薄型化へ

医療・ヘルスケア分野 市場規模の拡大が見込まれる事業

今後伸びそうな国:ブラジル、ロシア、インド


サービスの多様性とトラフィック量の増大
2007年から2017年でおよそ200倍程になると見積もられている

暮らしのあらゆる危機に通信機能が導入される
 ・AUTOMOTIVE(車車間通信、都車間通信)
 ・HEALTHCATE & MEDICAL
 ・ENERGY & ENVIRONMENT

MiraCAST スマホとナビの画像情報共有

人口増加に伴い、インターネット接続ツールも増大
センサと無線の融合


ソフトウェアの信頼性向上に向けた取組


様々なサービス・製品がつながり、何の不安もなく
自在に活用できる新たな社会を実現する。

拡大するリスクからの想定外のダメージを防ぐ
ために見える化、測る化  
実現すべき信頼性、セキュリティの
目標を共有する



ソフトウェアを含む情報処理システムの特徴
ソフトウェアは目に見えず、プロジェクトの状況も目に見えない。
そのため利用者はソフトウェアの品質を確認できない。

適切な開発プロセスと技術的な根拠を事実に基づき説明し、
品質目標を満足していると示す必要がある。

情報セキュリティ サイバー攻撃で急増するインシデント

組み込みソフトウェアとは、固有の機器の機能を実現するソフトウェアである。

開発の課題
設計品質向上、開発コスト低減、開発期間短縮、生産性向上

製品出荷後の不具合の47.6%がソフトウェアの品質不具合


ソフトウェア品質の見える化「PSQ認証制度」


ソフトウェア品質特性を満たしていることの
指標のひとつとして
PSQ認証を取得しませんか?という話であった。
これは日本発の取り組みで、
導入実績はまだ少ないようであった。





サイバーフィジカルとメニーコアが創出するイノベーション



人、機械、社会の調和

マルチコア:コアを数個並べる、周波数は上げない
メニーコア:コアを数百から数千個並べる、周波数は下げる

自動車の自動走行実験
ライフ、グリーンイノベーションを起こす


コンピュータ(ハードウェア)の遷移 ワンルーム→ワンボックス→ワンチップ
クラウド化、ビッグデータの取り扱い

メニーコアでの並列処理についてforの2重ループを実際にどのように
処理しているかを質問しそびれた...


組み込み系ソフトウェア開発の課題分析と提言
~日本の組み込み開発を成功に導くアーキテクトとは?~(JEITA調査結果報告)



いつ本題に入ったのかがわからない...アーキテクトという単語を連呼していたが、
そもそもアーキテクトとはという話があってもよかったのではないかと思う。
組み込みアーキテクトは重要です。アーキテクチャー設計をしないとプロジェクトが
うまく回りませんよ、という話だったような気がする。






で、帰りは雨もやんでおり、虹が出ていた。^^






10/3(木) 晴れ
IEEE GCCE基調講演「Future Directions of CE」 / 「時計か?めがねか?」



講演そのものは英語だが、同時通訳機でさらに
英語を聞いてリスニング強化を目論んだ。
スライドがあるとはいえ、
もちろん理解しきれるわけはない (^_^;)





My Car, My Way  スマホと連携したナビで Hybrid Cloudという構図が来るらしい。
Mobile Driver ←→ Internet Cloud
           ↑        ↑ 
           ↓        ↓ 
            Personal Cloud

Automated driving
Consumer Health

なぜか4K/8Kってどう思うみたいな、それは講演内容から逸れたことを聞いているのでは
という質問が出ていた。
少なくともスッゲェ魅力的という回答はしていたんじゃなかろうかとは思う。

The Future is Waiting for us!   だそうだ。

そして次に、沢山のウェアラブルデバイスを身につけている大学の先生の講演があった。
Wearable Computing展望
 ・Action Car           
 ・Bracelet type        activity tracker
 ・Google Glass        HMD
 ・Apple iWatch?   Smart Watch
 ・Another Genre      Life Log

課題
 ・痛くならない、熱くならない
 ・バッテリーは一週間以上長持ち
 ・耐久性 衝撃、防水
 ・充電のタイミング

大事そうな!?キーワード
デバイス連携
 スマホ、HMD、ウェアラブル、クラウド
Augmented Reality(拡張現実)

解決すべき課題
 ・安全性の問題 身につけることで注意力が散漫になりはしないか?
 ・社会問題    何でも映像で記録できる。撮られたくない人やモノに対してどうする?

個人的には時計だろうと思っていたが、結局どっちもというのなら、
時計か?めがねか?などという究極の選択を煽るような書き方は
やめてもらいたいですな。(見事に引っ掛かった)

今のスマホと時計の連携が、時計とめがねの連携に移り変わっていくだろうとのまとめ。


4Kソリューション:ローデ・シュワルツからの提案



ハイビジョンからスーバーハイビジョンへ
 ・4K2K(4096x2160) 12Gbps at 60fps
 ・8K(7680x4320) 48Gbps at 60fps
8Kもの映像という情報量の多いコンテンツを
どのように伝送するかという、
伝送方式が課題となっているようであった。
そして新しい圧縮技術として、HEVCの存在を知る。 
なんと、8Kの48Gbpsもあるデータが75Mbpsにまで圧縮されるようである。


iPhone5Sの指紋認証やコンテンツ保護に活躍するTrustzone



Trustzoneとは?
ペリフェラルのリソースにセキュアモード専用属性を持たせ、ユーザモード動作時の
アクセスに制限を加えることができるシステム

機器がネットワークにつながる時代になり、
セキュリティが重視されるようになった。


アプリケーション開発における問題点
 ・外部からの脅威 ウイルス、 不正アクセス 
 ・内部の脅威    不正コピー、 誤操作、 リバースエンジニアリング
 ・外部への流出  個人情報

ハイパーバイザー構成
例えば、LinuxとμITronという具合にそのシステムでOSを2つ動かし、セキュアな情報処理は
信頼性のあるμITronでのみ扱い、それ以外をLinux側が担当するというものであった。

実際にブースまで行き、車載メーターのデモを見た。
速度や燃料の残量といったデータ取得をμITron側が制御し、それをGUIで表示制御するのが
Linux側というものであった。たとえ、何らかのトラブルでLinux側が落ちたとしても、表示は
一時的にチープになるが、システムとしては生き残っているため、μITronがLinuxを再起動し、
計器類が正常な表示に戻るという仕組みを実現できるとの説明を受けた。

既に、似たようなシステム開発を経験していたが、そのときは気付かず、ただスゴいと思った。


10/4(金) 曇り
V-Lowマルチメディア放送 1day コンファレンス



何も知らずに参加したため、そもそもV-Lowとは何か?という疑問がずっとあった。 
後で調べて、超短波(VHF:Very High Frequency) のLowバンドのことであると判明した。
要は、地デジに移行が完了し、今までアナログで使用していた帯域を有効活用しようという
計画が進んでおり、大分準備も整ってきましたので、このビジネスに参入しませんか?
みたいな話だった。
V-Lowは地方ブロック向けのラジオのデジタル化をサービスとして
提供するらしかった。ちなみに、V-Highの方は既にNOTTVとしてサービスが提供されている。 
 
おもしろかったトラフィックの話 
技術開発で回線が太くなっても、いずれコンテンツが充実してくるとまた回線が詰まる。
その対策として、新しい技術を開発するが、もっとリッチになったコンテンツでまた回線は詰まる。
このいたちごっこが繰り返され進歩していく。

大事そうな!?キーワード
通信と放送の融合
放送の三要素(インフラ、ソフト、受信端末)


これ以上聞いてもどうかと判断し、午前中で退席、あとは展示会の方を楽しむ。
こうして、3日目にしてようやくブースをじっくり回ることができた。


総評
やはり目を惹くのが、大手各社のテレビ事業についてである。
あまりの映像美に魅了された。



スマホやタブレットをいじるのはもちろん、ジャイロセンサによる不倒ロボットを見たり、
ピエゾ素子のスピーカを手に当て音の出力を確かめてみたりもした。



また、セロファンのような極薄ガラスのロールや、見えないガラスの展示はとても興味深かった。
そして、これもビジネスになりえるのかと思う、よく分からない小さな部品やコネクタ、検査機構。
とにかく見どころ満載、 貴重な体験もでき、一日中居ても飽きることはないのではと思った。

コンファレンスはどちらかというと経営責任者向けの宣伝色が強いので、
技術者ならば参加するものを厳選し、展示会メインで攻めるのが吉。

魅力あるブースが多数あり、色々見て回るためには、一日ではとても時間が足りない。
それこそ、ディズニーランドのアトラクションを効率的に回るような計画性が必要かもしれない。

また、感動を記録するデジカメと広大な会場を歩きまわるための体力が必須である。




オマケ(^_^;)